こんにちは、ななえです。
今回は、読めば読むほど植物が人間らしく見えてくる、私史上もっとも植物における概念を覆された本をご紹介します。
植物が好きな人も、植物のことをあまり知らない人も、読後にはきっと見える世界が変わるような一冊です。
・もっと植物について知りたい方
・植物と心を通わせたい方
・見える世界を変えたい方
目次
植物は〈知性〉をもっている
今回ご紹介する一冊は『植物は<知性>をもっている』です。
この本は、植物の生命システムについて、動物との違いや優れた機能を具体的に紹介しています。
いかに植物が優れた知性を持っているかを知ることができる一冊です。
各章あらすじ
ここでは各章のポイントをまとめています。
興味のある部分から読んでもみるのもおすすめです。
第1章「問題の根っこ」
・人間が植物をどれほど軽んじているか?という点を指摘
・現在まで植物に関する研究が疎かにされ続けてきた問題
人類の未来は植物にかかっているという主張、植物の世界全体が見下されている点に疑問を投げかけています。
第2章「動物と違う生活スタイル」
・植物が採用した「定住スタイル」について
・酸素を生み出したり薬になったり、人の心身に健康をもたらしたり、植物は素晴らしい相棒
なぜ植物が動物とは異なる生命システムを採用しかのか? そして、人間には植物が必要不可欠であることがより詳しく理解できる章です。
第3章「20の感覚」
・植物の感覚機能について「トマトの嗅覚」「ハエトリグサの味覚」「音を聞く根」など興味深い研究について
・植物の放つ言語や通信手段ついて
植物には私たちが見えているのか?そもそも植物には感覚があるか?など、植物がいかに知的な存在であるかが分かる章。何度も読み返してしまう筆者お気に入りの章です。
第4章「未知のコミュニケーション」
・植物にもそれぞれ動物と同じように個性がある
・植物は親族を見分け、テリトリーを決め、共生し、あらゆる方法でコミュニケーションをとる
「敵の敵」をおびき寄せる化学物質を発することで身を守る賢さについて説明している部分には感心しきり!
他の植物や動物との関わり方は、私たちとなんら変わりがないことに親近感を覚えるでしょう。
第5章「はるかに優れた知性」
・植物の根についての優れた役割や働きについて
・”知性とは問題を解決する能力”とした場合に根は頭脳である
植物は植物なりの方法で感じ、考え、コミュニケーションをとる素晴らしい知性を持っていることが分かる章です。人も学ぶべきポイントがたくさんあって最後まで興味深く良く進められます。
こころに残った言葉2つ
どの章もとても面白く、終始驚きっぱなしの本書ですが、ここでは筆者が特に心を動かされた2箇所をご紹介。
植物は私たち人間がいなくても、
なんの問題もなく生きることができるのに
私たちは植物なしではたちまち絶滅してしまう。
はじめに、より
1章、3章、5章でも繰り返し似た言葉が出てきます。
私たちは植物に生かされてることを忘れちゃいけない!というメッセージがこの本全体を通して伝わります。
今後20年がこの地球上に現存する大自然の運命を左右すると言われています。私たちが出来ることはしっかりやろう、と強く感じました。
匂いは植物の言葉なのだ!
第3章より
植物が持つ言葉=メッセージ は、決められた宛先と目的がきちんとあるんですよね。
一体どうやって?と気になる方は、この章だけでもいかに植物には素晴らしい能力が備わっているかが分かるのでぜひチェックしみてください。
ちなみにこちらのPodcastでは少しネタバレもしています。本を手にする前に、耳からも聞いてみたい方はぜひどうぞ。
まとめ:見える世界が変わる
今回は、しゃべらない植物に対する概念を一変してくれる一冊をご紹介しました。
▲2020年6月より種から育てたアボカド(ベトナムにて)
この本を読み終わって一番の変化は、自分が見ている世界が変わったことです。
今までは、植物にはただ水やりをして観察するだけ。そんな一方通行な関わり合いしかできていませんでしたが、植物たちが感じていることを想像できるようになったおかげで、それまで以上にお花や緑が好きになりました。
「この人に育ててもらえてよかった!」と思ってもらえるように、お世話にも心を込めて接しようと思えるようにもなりました。
植物は喋らないけれど、犬や猫と同じように良きパートナーになれる。そんな気がしています。
植物ともっと心を通わせたい方はぜひ、手にとって読んでみてくださいね!