ハーブ旅

ベトナムハーブの世界 vol.3【宮廷茶】

 

ベトナム中部には、フエと呼ばれる古都があります。ベトナム最後の王朝が築かれた場所として知られており、世界遺産「阮朝王宮」が残されています。

画像引用:タビナカマガジン

かつて高貴な身分の人々が飲んでいたブレンド茶「宮廷茶/Tra Cung Dinhというお茶があります。最近は若者に注目されて再び人気が出はじめ、今でも人々に愛されているお茶です。

宮廷茶は、花や実など1620種類の薬草から作られます。ローゼル、リコリス、クコの実、菊、甘草、山芋、ジンセン、デーツ、ジャスミン、ハス、ニガウリ etc…

これらの薬草は五行論に基づいて配合されており、このお茶を1ポット飲むと漢方薬として7時間の効能が期待できるそうです。

  • 肝臓の浄化
  • 腎臓結石の解消
  • 血液の強壮など

そのほかにも高血圧や頭痛、動悸、不眠、コレステロール軽減、美肌など様々な効果があると言われています。

昔は宮廷で王のためだけに使用された高貴なお茶ですが、今ではスーパーで誰でも購入することができます。(300円くらい)

スーパーにあることは知っていて以前から気になっていたのですが、なんだか怪しげなこのパッケージ(左上のおじさんは一体だれ…?)に、なかなか手を出せずにおりました。笑

 

気になるお茶の味は甘い!けっこう甘い!けれどさっぱりした後味で、夏に冷たく冷やしたものをぐびぐび飲みたくなる。

正直、とても苦いのだろうと勝手にイメージしていたので口にした瞬間、拍子抜けしてしまいました。笑

昔は「甘味は贅沢なもの」とされていましたが、きっとこのお茶も王だけが手に入れられる貴重なものだったんだろうな…と遠い昔に想いを馳せてみたりしなかったり。

そしてこの宮廷茶には「冷」のエネルギーを持つ薬草が多く使われているため、熱を逃し体を涼やかに保ってくれる作用があります。まさに暑いベトナムにぴったりなお茶で、本当に上手くできているなぁと、昔の人の知恵に感心します。

次は本場の古都フエで、是非このお茶を飲んでみたい!と思っています。

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