ハーブ基礎知識

手作りハーブチンキ剤 の作り方

こんにちは、ななえです。

植物療法では、ハーブをそのままハーブとして使うのはもちろんのこと、有効成分を水やオイル・アルコールなどに抽出した「浸剤」「煎剤」と呼ばれる濃縮液を作って活用します。

これらの作り方を知っておくと、内用して体調管理に活用したり、ハーブの成分が溶け込んだハンドクリームや化粧水といったセルフケアアイテムを作ることもできます。

というわけで今日は、浸剤(チンキ剤、ティンクチャー:Tincture)の作り方をご紹介します。

目次

浸剤(ティンクチャー)とは?

浸剤は、チンキ剤・ティンクチャーとも呼ばれています。ハーブを高濃度のアルコールに浸水し、有効成分を抽出させたものを指します。

お湯や水では抽出できない脂溶性の成分もアルコールには溶けだすため、ハーブの力を一度に効率よく取り入れることができるのが大きな魅力です。   引用:サントリーウェルネス

冷暗所で1年ほど保存が可能
成分が凝縮しているので効率よく摂取できる
1日スプーン13杯が目安(大人の場合)

夏場に元気よく育ち収穫したハーブをチンキ剤に加工する事は、収穫の少ない冬場の健康維持に欠かせないアイテムになるのでとてもおすすめの方法です。

なぜアルコールを使うのか?


それは、アルコールは水よりも広範囲の有効成分を抽出することができるから。

同じハーブでも、お湯には溶け出さない成分が抽出できるため、ハーブティーでは得られない薬効が期待できるのがチンキ剤を作るメリット。

少し専門的な話しになりますが、特にアルカロイド・酵素・揮発性オイルといった有効成分を抽出するのに向いています。チンキ剤にすると摂取した際に血液に入っていきやすいとも言われています。

ハーブには様々な成分が含まれていますが、どんな効果を得たいのか?
自分の目的に合う抽出方法を知っておくことで、植物が持つ最大の力を得ることが出来ます。

 

どんなアルコールを使う?

浸剤には40度以上のアルコールを使用します。

アルコール度数が高ければ高いほど長期保存が可能です。
フレッシュハーブでもドライハーブでも浸剤を作ることはできますが、フレッシュハーブの場合にはハーブが水分を含んでいるので濃度高め(70−80%)が理想。

ハーバリストの定番はウォッカ!なのですが、焼酎やホワイトリカー、ブランデーやジンなど、うちにあるのもでも代用できます。

出来上がった後のチンキはほとんどアルコールが飛んでいるため、アルコール独特のきつい匂いも薄まりいます。ですのでそこまで、アルコールの種類にこだわる必要はないかと思います。無理せず、おうちにあるものを活用すると良いですね。

 

ハーブチンキの作り方

では早速つくり方をご紹介。と言っても浸剤の作り方は、容器に入れるだけなので誰にでも簡単にできちゃいます。

【材料】

  • お好きなハーブ ※フレッシュの場合、洗った後はしっかり水気を拭き取る
  • 清潔な容器 ※メイソンジャーなど透明な瓶がおすすめ
  • アルコール ※40度以上のもの

【1】容器にハーブを入れる
フレッシュハーブなら容器にいっぱい、ドライなら容器に半分ほど。

【2】アルコールを注ぎ入れる
ハーブの上2cm以上、しっかりとハーブが浸かるよう注ぐ!

3】空気が入らないようフタをし冷暗所で4週間放置
ときどき様子をみて、瓶を振ってあげると良いです
おいしくなーれと声かけも忘れずに!

【4】ハーブを濾して完成
冷暗所で(冷蔵庫がおすすめ)で約1年ほど保存可能
った日付の記載を忘れずに

ポイント

ハーブが腐敗しカビの原因になってしまうのので、しっかりとハーブが浸かるまでアルコールを注ぎ入れてください!

「ハーブ○gに対しアルコール○ml」と表現できないのは、使うハーブの種類や部位によって同じ量でもカサが異なるためです。

ですのであまりシリアスに考えず、自分の目で覚える、感覚を楽しむ、そのくらいの気持ちで取り組みましょう。

ハーブチンキの使い方

出来上がった後は、アルコールのキツイ匂いはもうほとんど感じられません。ですので、日常の様々な場面で使用することができます。

  • 化粧水
  • 入浴剤
  • 虫除けスプレー
  • ハンド・ボディクリーム
  • ルームフレグランス
  • 足湯やスチーム
  • マウスウォッシュ
  • ハーブティーやスムージーなどドリンク
  • スープなどの料理
  • おかし作り

子供のジュースに風邪対策用に作ったチンキ材をスプーン1杯ほどいつも忍ばせてる、なんていうお母さんもいらっしゃいます。※チンキ剤だけでなく全てのハーブ製品において、子供やお年寄り・妊婦さんなどへの取り扱いには注意が必要です

上記に関するレシピもこれから増やしていく予定ですので、どうぞお楽しみに。

おわりに

今日はチンキ剤の作り方をご紹介しました。
冬にかけては特に風邪予防・インフルエンザ予防、春先にはアレルギー予防、夏には虫除けなどチンキ剤は1年を通して活躍してくれます。

ぜひおうちに常備して、体調管理に活用してみてくださいね。

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