セルフケア

ストレスを味方につける!ストレス反応のメカニズム。

4年前まで日本で働いていた私ですが、今と比べると毎日ストレスフルな生活を送っていました。
仕事量が多く心に余裕がないため、常に他人にも自分にもイライラ。どうすればストレスを感じない生活ができるのか?仕事をやめれば解放されるのか?たくさん悩んだこともあります。

そもそも「ストレス=悪いもの」というイメージを持っていた私ですが、実はストレス自体は悪いものはありません。そしてストレスを感じ反応する私たちの体の機能は正常であり、不可欠であり、味方にもなり得る!今日はそんなストレスのメカニズムについてのお話しです^^

目次

ストレス反応とは

人はストレス=脅威・危険を感知すると体の中で瞬時にストレス反応】が起こります。

ストレス反応は、私たちの身を守るために欠かせない働きのひとつであると言われています。その昔、人間は自らを危険にさらしながら狩りに出て食料を取ってきていたわけで、危険な野獣から全力で逃げたり戦ったりするためには欠かせない機能でした。

脳は「脅威」を感知すると全身の神経に「あぶないぞー!」とアラームを鳴らして知らせます。それが全身を巡っている交感神経(自立神経のひとつ)を刺激すると、ストレスに対応するための反応が次々に引き起こされます。


まず、交感神経が刺激されると、副腎と呼ばれる臓器からアドレナリンやコルチゾールといったストレスホルモンが放出されます。

これらのホルモンは以下のような働きを促します。

  • 血圧を上昇させる
  • 心拍数を上げる
  • 肝臓に蓄えている脂肪を放出する

心拍数を上げることで脳に素早く酸素とグルコース(脂肪)を届け、危険な状況でも瞬時に適切な判断が下せるよう準備を整えてくれているのです。

猛獣に襲われるかもしれないのに、逃げるか戦うかをもたもた考えていては死んでしまうかもしれません。または大事なプレゼンでうっかりミスをしてしまわないように。子供を乗せた車で居眠り事故を起こさないように。私たちが意識的に解釈する時間がないような一瞬の状況でも咄嗟の判断が上手くいくよう体の中で働いてくれている、と考えることが出来ます。

ストレスは体に悪い!と考えがちですが実はこうしたストレス反応は本来、私たちを勇気づけ、助けてくれる大事な味方なのです。

じゃあストレスの何が悪いのでしょうか?

それは「ストレス反応が慢性的に続くこと」にあります。

慢性的なストレス状態が害になる

ストレスに対する体の反応があること自体は正常ですが、それは例えると輪ゴムのようなもの。ずーっと交感神経がONの状態で張りつめていると、切れてしまったり、伸びきって元に戻らなくなったり、そうすると体の至る所で不調を引き起こす可能性があります。

ストレス反応が続いていると・・・

交感神経が常にONである
→リラックスの神経である副交感神経がONのときにしか機能できない体の働き(消化・気分・睡眠)に大きな影響を及ぼす

心拍数や血圧が高い
血管を損傷するリスクが上がり、心臓病などの病気につながる可能性もある

ストレスホルモンレベルが高い
→特にコルチゾールレベルのバランスが狂うと、糖質や脂質などの代謝に悪影響を与えたり睡眠障害にもつながる可能性がある

つまりは交感神経と副交感神経(これらを合わせて自律神経という)のON/OFFの切り替えが上手くできないと不調が起こりやすくなるのです。体は常にバランスが大切なのですね。

そして現代社会は、ストレス反応を引き起こす交感神経を活性化する要素がものすごく多いといわれています。(食べ物・飲み物、簡単に手に入る情報などね)

見るつもりもなかったYuotubeやTwitterをだらだら見続けてしまったり、コンビニに行けば必要のないものを買ってしまっていたり、ダイエットと決めているのに美味しそうなCMに惑わされて新作バーガーを食べてしまったり。

このように私たちは自分でも知らず知らずのうちに多くのストレスを感じ取って生活しています。ですので意識的に、そして積極的に、副交感神経のスイッチをONの状態にしてあげる必要があるわけなのです。もしくは情報の入らない山奥にこもるとか…

副交感神経を優位にする方法

何をしたら良いかわからないという方は下のワークをぜひやってみてほしいです。

【1】下の中から気になるものを3つ探してみる
【2】気づいた時に日常に散りばめる(1分でも5分でもOK)

⬜︎湯船に浸かる
⬜︎好きな料理を作る
⬜︎深く呼吸をする
⬜︎瞑想をする
⬜︎暖かいお茶やハーブティーを飲む
⬜︎しっかり寝る
⬜︎目や首を温める
⬜︎SNSから離れる
⬜︎家族との会話を増やす
⬜︎読書をする
⬜︎アロマを焚く
⬜︎近所を散歩する
⬜︎花を飾る

個人的には【ゆっくり呼吸すること】がおすすめ。通勤中や仕事中でもトイレの中でも、気づいた時にどこでもすぐにできます。もし可能であれば、目を閉じて情報を遮断。そうすることで呼吸だけに意識を高めることができるのでより効果的なのだそう。

私はイライラを感じるときや疲れた時には、1度大きく息を吸い込んで細く長く息を吐くようにしています。少しカッとなっている自分と距離ができ、冷静になれる気がします。

まとめ

  • ストレス反応は私たちの味方
  • ストレスそのものもよりも慢性的に続くことがよくない
  • 意識的に副交感神経をONにすることが大事

冒頭の話に戻りますがストレスで悩んでいた当時、スタンフォード大学の心理学者であるケリー・マクゴニガル先生の本にとても助けられました。科学的に裏付けのある実例や解説により説得力があるので頭に入ってきやすいと思います。
もしストレスについてもっと知りたいという方はこちらの本もおすすめなので、ぜひ読んでみてください。

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